昨年の12月8日に2兆円規模の「新しい経済政策パッケージ」が閣議決定されました。大手メディア等において、主に教育費の無償化などが取り上げられていますが、中小企業施策についてはどうなっているのでしょうか・・・。

新しい経済政策パッケージの全体像としては、第3章に「生産性革命」と題して、中小企業施策などが記されています。大きな方向性としては、2020年までの3年間を「生産性革命・集中投資期間」として、大胆な税制、予算、規制改革等の施策を総動員する。これにより、「①我が国の生産性を2015年までの5年間の平均値である0.9%の伸びから倍増させ、年2%向上、②2020年度までに対2016年度比で日本の設備投資額を10%増加、③2018年度以降3%以上の賃上げ、といった目標の達成を目指していく」としています。

それでは、具体的に中小企業施策についてご説明いたしましょう。全ての内容について触れることはできませんので、特に重要だと思われる施策のみ列挙してみます。

  1. 「ものづくり・商業・サービス補助金」等の予算措置を拡充・重点支援する。
  2. 全中小企業・小規模事業者の約3割に当たる約100万社の「ITツール導入促進」を目指す。
  3. ローカルベンチマーク等の成果も活用しつつ、地域金融機関等の支援機関も巻き込み、中小企業の生産性向上の取組を促進する。
  4. 今後10年間程度を事業承継の集中実施期間として、税制については抜本的な拡充を実現する。
  5. 金融機関が、過度に担保・保証に依存せず事業性評価融資や生産性向上に向けた経営支援(経営者保証ガイドライン等の活用)に取り組むよう、金融仲介機能の適切な発揮を促す。
  6. 地域金融機関に対する検査・監督を強化するとともに、金融機関の競争の在り方等について早期に検討を開始する。
  7. 全国で幅広く地域経済牽引事業が実施されるよう、3年で2000社程度の支援を目指す。(地域中核企業等による地域経済の活性化)
  8. 全ての中小企業の特許料金を半減する。
  9. 賃上げや設備投資に積極的な企業に対しては、税負担を国際競争において十分に戦える程度まで軽減する。
  10. 今年度中にStartup Japan(仮称)を開始。ベンチャー企業等オープンイノベ―ションへの成長資金の供給を強化する。
  11. ベンチャー企業の特許について、原則1か月以内に1次審査結果を通知できる (「スーパー早期審査」)体制を来年度中に整える。
  12. 外国人起業家の受入れ拡大に向けて、起業準備のため最長1年間の在留期間を付与する。
  13. 法人設立に関して、利用者が全手続きをオンライン・ワンストップで処理できるようにする。(オンラインによる法人設立登記の24時間以内の処理の実現など。)

29年度補正予算及び30年度予算案について(29年12月22日)

政府は12月22日に29年補正予算及び平成30年度予算案を閣議決定しました。一般会計総額は97兆7128億円と6年連続で過去最大を更新です。

特に目を引くのが、29年度補正予算にてものづくり・商業・サービス経営力向上支援事業」に「1,000 億円」「サービス等生産性向上IT導入支援補助金」に「500億円」が計上されている点です。政策パッケージを受けてその強化ぶりが伝わってきます。なお「ものづくり補助金」に関しては、恐らく2月中旬~下旬にかけて公募が実施されると予測いたします。その他、事業承継や金融支援などにも力が入っています。2月から春にかけて、様々な補助事業の公募や各種支援策等が開始されますので、中小企業庁のHP等にて内容等を把握しておきたいものです。

・参考HP: http://www.chusho.meti.go.jp