平成29年8月1日より、宮城県仙台市において中小企業信用保険法第2条第1項に定める中小企業者と同様の事業を行う「一般社団法人」及び「一般財団法人」を対象とした「仙台市国家戦略特別区域一般社団法人等支援保証融資制度」が創設されました。一般社団法人及び一般財団法人は、原則として日本政策金融公庫においては融資対象になっていますが、信用保証については、例外を除いて原則として保証対象になっていません。

法人等には、株式会社や合同会社などがあり、それぞれの形態が公的融資の対象になっているかどうかについては、意外と認識されていなかったのではないでしょうか。以下に現状の原則論を例示しておきます。

「株式会社及び合同会社」については、当然ですが、ご存知の通り、日本公庫や信用保証協会の融資/債務保証の対象となっています。

「LLP(有限責任事業組合)」については、日本公庫は対象となっていますが、実際のところ融資審査はとても厳しいのが実態です。経済産業省「LLPに関する40の質問と40の答え」によると「融資条件にかなえば、融資を受けることは可能」となっていますが、“条件にかなえば”という前提ですので、如何様にも理解することができます。

次に、「NPO法人」ですが、日本公庫の平成 28 年度ソーシャルビジネス関連融資実績は、9,644 件(前年度比 124.5%)、717 億円( 118.2%)となり、件数・金額ともに平成20年の日本公庫発足以降で過去最高となっています。このうち、NPO法人向けは、1,476件(125.4%)、86億円(120.2%)となり、過去最高となっています。そして、信用保証については、法律改正によって、平成27年10月1日からNPO法人は信用保証制度の対象となっています。しかしながら、まだ対象になったばかりですので、今後の拡大に期待したいところです。審査ノウハウ不足は否めないかもしれません。

次に、「一般社団法人及び一般財団法人」についてですが、原則として日本政策金融公庫の融資対象になっていましたが、信用保証については、例外を除いて対象となっていません

<注意!>

法人設立の際に「社会性の高い事業内容(ソーシャルビジネス)だからNPOや一般社団にした方がよい」という選択肢はあながち間違いではありませんが、「融資支援」を検討する前提の場合は、やはり総合的な視点から判断すべきと言わざるを得ません。

「仙台市国家戦略特別区域一般社団法人等支援保証融資制度」について

本制度は、国家戦略特別区域において、中小企業者と同様の事業を行う一般社団法人及び一般財団法人の資金調達について、信用保証協会による信用保証の対象とするものです。

融資対象者は、社会的課題の解決に取り組む一般社団法人及び一般財団法人で市長の認定を受けた方で、融資限度額は5,000万円(運転資金・設備資金)、融資期間は10年以内(据置期間1年以内)、融資利率は年1.0%となっています。保証人及び担保については、(1)融資を受ける法人の代表者の連帯保証が必要となり、(2)担保は融資を実行する金融機関及び信用保証を行う協会が必要に応じて設定するものとなっています。保証料率は1.14%、担保の提供がある場合には0.1%割引となります。

<詳細> http://bit.ly/2i1eUsd

本制度は戦略特区においてのみですが、今後、これを契機に全国に広がる可能性もあります。期待感を持ちながら、今後の動向に注視しましょう。