昨年の12月26日に経済産業省にて、「中小企業政策審議会基本問題小委員会」が開催され、「中小企業・小規模事業者の事業の発展を支える持続可能な信用補完制度の確立に向けて」と題した内容が公表されました。これで、ほぼ信用保証制度の見直し案の概要が決まったといえるでしょう。今後の流れとしては、中小企業信用保険法改正案などを通常国会に提出する方向性とのことです。

この度の信用保証の見直しの背景ですが、信用保証制度が中小企業を支えてきたことは事実です。しかしながら、中小企業及び金融機関が信用保証制度に依存した結果、財政的に非常に厳しい状態(運用難)に陥り、今後の維持・継続のためにも、やはり見直しが必要であると指摘をされてきたことはご存知のことだと思われます。

それでは、以下、今回の見直し案の骨子についてご説明させていただきます。

【大前提】

任共有制度の80%は継続する。しかしながら、今後も議論は続けていく。

 【ライフステージ別の具体的な見直し】

<創業期>

100%保証を維持しつつ、必要となる措置について検討を進めることが有効であり、創業者が100 %保証を受けられる限度額を1,000万円から2,000万円まで拡充する方向性。

<拡大期>

信用保証協会と金融機関のリスクシェアを通じた中小企業の経営改善・生産性向上を図るため、成長とともに信用保証への依存度を下げて一定程度のプロパー融資を確保して、最終的には信用保証からの卒業を目指す。

<持続的発展>

小規模事業者向けの資金繰り支援拡充するべきであり、自己資金・担保力に乏しく突発的事態に対して脆弱な小規模事業者の持続的発展を一層頑健なものとするべく、小規模事業者向けの100%保証の限度額を1,250万円から2,000万円まで拡充する方向性。

<事業承継時>

事業承継時に、後継者が会社の株式を取得するために必要となる資金や経営者が事業からの撤退を決断する場合に必要な資金を信用保証の対象とする方向性。

<危機時>セーフティネット保証関連

5号認定以外は、引き続き、別枠・100%保証の措置により支援を行うことが有効であり、5号認定にはついては、保証割合等の必要な見直しが必要(100%保証から80%保証に)。また、大規模な経済危機等に対して、新たなセーフティネット制度を整備する方向性(別枠・100%保証)。

<再生期>

経営改善・事業再生の促進するために、保証メニューの検討する。再チャレンジ支援については保証制度の運用見直し、また円滑な撤退支援については、撤退時の資金調達支援を検討していく。

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さらに、事業性評価のノウハウ蓄積ができずに対応できない金融機関が取引先の場合は、信用保証協会が他の金融機関を紹介する機能を強化するとしています。その機能を周知徹底させ、また、最終的には日本公庫に繋ぐことも視野に入れている、という報道もされております。

積極的に事業性評価融資をしない金融機関等に対して“脅し”のようにも思えますね!!

また、経営者保証に関するガイドラインの運用を強化すべく、信用保証協会における運用の見直しを行う、とも指摘されています。

今後、企業としましては、取引先金融機関とのコミュニケーションが重要になることは言うまでもありません。また、今後の金融機関及び資金調達計画・対策について検討する必要があるでしょう。今年は信用保証制度の見直しと事業性評価融資が中小企業金融の目玉となることは間違いありません。是非、皆さん、注目してください!